代表西野のドリーム対談

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国連大学の調査機関によると、国民ひとりあたりの富は世界一という日本。 しかし、働かなくても生活できる……なんてことはありません。同時に若年層の無業者数も世界ではトップクラスなのです。 一部の富裕層を除けば、働かなければ生活はできません。
では、なぜ若者は働こうとしないのでしょうか? 「ドリームエントリー」を運営する(株)ビジャストの西野裕社長と 『のりかえ便利マップ』を発明した(株)ナビットのIT女社長・福井泰代さんが語り合いました。



■主婦層は人材の宝庫だ!!
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前回は、会社設立に至るまでの話。ふたりとも起業に向けて、入念な準備をしたわけではないということでした。 しかし、両者には見逃せない共通点があります。それは人とのつながりをビジネスにしようとしたことです。
福井社長は、発明品を利用するだけの会社から、主婦層が大半を占める2万5000人という“人の輪”を活用して魅力的な コンテンツを制作する会社に成長させました。いったい主婦の心を捉えたポイントはどこにあったのでしょうか。

第2回はこの福井流“主婦活用術”を語ってもらいます。


福井泰代
■福井泰代 プロフィール (株)ナビット代表取締役
ふくい・やすよ 神奈川県生まれ。成城大学卒業後、キャノン販売に入社。出産を機に退社し、 育児中にベビーカーを押しながら駅で迷った経験から '96年に『地下鉄のりかえ便利マップ』を考案。翌年、有限会社アイデアママを設立。'01年、 株式会社ナビットに社名変更。現在、電鉄各社が採用している『のりかえ便利マップ』を始めとする交通コンテンツやマンナビゲーション事業など、 交通と地域に特化した事業を幅広く展開。
■子育て中の主婦でも仕事ができる環境を提供する

西野「ナビットには2万5000人の地域特派員ネットワークがありますが、いま一番人気のサービスはなんですか?」

福井「地域特派員の9割が主婦なんですが、彼女たちが地域特派員であると同時に顧客にもなる『毎日特売』というサービスがあります。これは新聞朝刊の折り込みチラシを見て、そこに掲載されている商品や価格などを各地の地域特派員が入力。昼の11時半までにチラシの特売情報をアップするというものです。現在は、全国138チェーン、6682店舗以上のスーパーのチラシが検索比較できるようになりました。このサービスの利用には月額210円の会員登録料が必要ですが、近所のスーパーや登録したお店のお買い得情報がすぐ見られるので、非常に人気があるコンテンツになりました」

西野「それだけ主婦層が多いというのは、やはり主婦の皆さんも働きたいと思ってるからなんでしょうか」

福井「そうですね。一番多いのは、子育て中だったりして、外で働けないお母さんたちです。結婚して子どもができると養育費はかかるし、住宅を購入していればローンもある。おカネは必要なんです。でも、子どもを産むと、女性はなかなか再就職できない。そういった方々が仕事ができる場所かなと思っています」

西野「ビジャストも一番最初に募集をした層は、結婚前に仕事をしていた主婦層でした。再就職したい主婦層をキチンとすくい上げようと思ったんですね」

福井「近ごろの主婦には能力が高い方が多いんです。高学歴だったり、資格を取得されている方もいっぱいいる。彼女たちに働く機会があれば、いい結果を出すと思いますよ」


■口コミで広がった2万5000人
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西野「主婦層というのは見方を変えると、お宝の山、才能の宝庫とも言えますね」

福井「とはいえ、私も子どもを産んでわかりましたが、母親の再就職は非常に厳しい現実があります。採用する側も、風邪を引きやすい乳幼児を持つ母親よりも、元気で休まない若い男性のほうがいい。それで結局、保険の外交員とかスーパーのレジ打ち、あるいは介護や出会い系サイトのサクラのようなアルバイトばかりになってしまう。銀行に勤めていた女性が、一度退職した後に銀行に戻ることは現実的にはほとんどありません」

西野「そう考えると、ナビットのように、主婦にとって在宅でできる仕事というのは魅力的に映るでしょうね」

福井「でも、ちょっとだけスキルも必要です。うちの地域特派員の仕事は、メールで情報収集をしたり、ウェブのアンケートに協力してもらったり、原稿を書いたりという仕事。ですので、パソコンやネットのスキルが多少あって、自分のメールアドレスを持っていることが基本です。そうはいっても、社長の私も主婦出身だから女性への偏見はありません。また、取引先が鉄道会社という比較的硬めの企業であり、なおかつ会員登録は無料。こうした条件があったからこそ弊社は安心という情報が口コミで広がっていったようです」

西野「それが2万5000人という数を生んだ原動力なわけですね」

福井「ええ。ただ、私どもの会員さんの目標収入は『月3万円のお小遣い』というラインです。言ってみれば、やる気のあるキャリア志向の女性ではなく、旦那さんを待っている間にそこそこの仕事ができればいいというお母さんが対象。そんなお母さんたちをサポートできればと思っています。社会貢献とか女性の地位向上とか、そんなご大層なことを考えているわけではないんですね」


■対談を終えて

家計所得を増やすには働き手を増やすのが一番。世の中で言われている格差‘の是正にも、主婦の方が働くことができる機会をこれだけ創出していることに敬意を表します

(株)ビジャスト代表取締役・西野裕


西野裕

西野裕 プロフィール

にしのゆたか 1966年生まれ。 経営コンサルティング会社等を経て、米国最古のアウトプレースメント会社 チャレ ンジャーグレイクリスマス 日本法人前代表取締役社長。 主要株主との経営観の相 違によりIPO直前期まで成長したにもかかわらず、あっさり経営陣総退任。浪人生活へ。 2003年8月株式会社ビジャスト設立、代表取締役就任。3年来暖めていた雇用流動支援 ビジネスをあきらめずに立ち上げる事を決意。
多くの人々の支援と賛同を受け、設立2年で驚異的なスピード成長を遂げる。 自他共に認めるいったりきたりキャリアの実践者。転職歴4回。
好きな言葉は「大丈夫」。